こんにちは、当ブログを運営しているしょうです。
私は会社員として10年以上働いてきましたが、「人よりミスが多い」「仕事が続かない」「評価されない」と感じる場面が何度もありました。
精神科で相談した際には「ADHD傾向があるかもしれない」と言われ、自分でも「どうしてうまく働けないんだろう」と悩んできた一人です。
そんな自分でも、働き方を見直し、環境を選び、仕組みを工夫することで、少しずつ「自分らしく働ける道」が見えてきました。
この記事を書いている人
- 発達グレー×仕事・転職
- ADHD気質あり/働き方に悩んできた会社員
- 働き方を見直してWeb広告プランナーに転職
- 悩みながらも、マネージャー職に
- 仕組みと工夫で年収650万円

ADHD傾向のある人にとって、仕事選びはとても悩ましい課題です。
ネットで「ADHDに向いてる仕事」と検索してみると、たくさんの職業名が並んでいます。でも、実際にそれが自分に合うのかどうかは、やってみるまで分からないことがほとんどです。
そもそもADHDといっても、特性の出方や強さは人それぞれ違います。だから、単に職業名だけを参考にしても、「向いているはずなのにしんどい」「思ったより合わなかった」ということも起こりやすいのです。
そして、うまくいかなかったときには「やっぱり自分はダメなんだ」「結局、どこで働いてもうまくいかないのかもしれない」と自己否定に陥ってしまうこともあります。これは、とてもつらい悪循環です。
だからこそ、大切なのは「職業名」ではなく、「働き方の特徴」で考えることです。
この記事では、ADHD傾向の人が仕事選びでつまずきやすい理由を整理しながら、どんな働き方・環境がフィットしやすいのかを詳しくお伝えします。
自分に合った仕事選びのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
ADHD傾向があると「普通の働き方」でつまずきやすい理由
ADHDの傾向があると、仕事の中でつまずきやすい場面がいくつも出てきます。
たとえば、ケアレスミスや忘れ物が多くなりがちです。確認したつもりでも、細かい漏れが出てしまったり、必要な資料を忘れてしまったりすることがあります。
また、集中力が続かない・すぐ気が散るといった特徴もあります。作業を始めても他のことが気になったり、ちょっとした音や通知に注意が逸れてしまったりして、安定した集中を保つのが難しく感じます。
仕事の中では、上司や同僚の指示通りに動くのが求められる場面も多いですが、指示通りに動くのが苦手な傾向もあります。状況判断が必要だったり、細かいルールを整理しきれなかったりして、ズレが生じやすくなります。
また、同時進行・マルチタスクが苦手という特性もあります。複数の業務を並行して進めると混乱してしまい、どれも中途半端になってしまったり、抜け漏れが増えてしまうこともあります。
こうした特性をもつ人にとって、「人と同じ働き方」で成果を出すのは本当にしんどいことだと思います。周りが普通にできているように見えることでも、無理を重ねるうちに心身ともに消耗してしまうのです。
だからこそ、大事なのは「人と同じやり方を目指さないこと」です。自分の特性を理解して、負担の少ない働き方や仕組みを整えることで、しんどさを減らすことは十分可能です。
ADHD傾向の人に向いている仕事に共通する「5つの特徴」
ADHD傾向のある人が「無理なく働ける」「続けやすい」と感じる仕事には、いくつかの共通する特徴があります。ここでは、その中でも特に大事な5つのポイントを、少し詳しく解説します。
① 自分のペースで進められる
ADHD傾向の人は、集中力の波が大きかったり、調子の良い日・悪い日がはっきりすることがあります。だからこそ「毎日同じペースで働く」よりも、その日の自分の状態に合わせて進め方を調整できる仕事の方が合いやすいです。
たとえば、締切までに完成すればOKというように、途中経過を細かく管理されない働き方はストレスが少なく、集中力が高まったタイミングを活かしやすくなります。細かな進捗確認や毎日の報告義務が多すぎる仕事は、逆にしんどさが積み重なりやすくなります。
② シングルタスク中心で取り組める
マルチタスク(複数の作業を同時に並行すること)は、ADHD傾向の人にとって大きな負担になります。ひとつの作業に集中している時に割り込みが入ったり、次々にタスクを切り替える状況になると、頭の中が混乱しやすく、結果的に抜け漏れやミスが増えてしまいます。
シングルタスク中心で、目の前の作業に集中できる環境の方が、安定したパフォーマンスを出しやすく、精神的にも疲れにくくなります。順番を決めて一つずつ片付けられる仕事は、安心感にもつながります。
③ 成果が見えやすく、数字で評価されやすい
「どれだけ頑張ったか」よりも「成果が出たか」を重視される環境の方が、自分の力を実感しやすくなります。たとえば、売上・制作物の納品・アクセス数・成果物の件数など、成果が数値や目に見える形で評価される仕事は、努力が報われている実感が得やすいです。
逆に、曖昧な上司の印象評価や、感覚的な人事評価ばかりの職場だと「何を頑張ればいいのかわからない」「ちゃんとやってるのに評価されない」と感じて、自己肯定感を下げやすくなってしまいます。
④ 飽きにくく、クリエイティブな要素がある
ADHD傾向の人は、好奇心や新しい刺激への反応が強い一方で、単純作業やルーティンが長く続くと飽きやすくなる傾向があります。同じことの繰り返しが続くと集中力が途切れやすくなり、ミスも増えがちです。
そのため、クリエイティブ要素や工夫できる余地のある仕事は、自然と集中しやすく続けやすくなります。たとえば、企画・分析・改善・提案・クリエイティブ制作など「考える余白がある仕事」は、やりがいにもつながりやすいです。
⑤ 人間関係が限定的で、ルールが明確
曖昧な人間関係や「空気を読む文化」は、ADHD傾向の人にとって消耗の原因になりやすいです。相手の感情を読み取ったり、曖昧な指示を補完したりするのは、非常に神経を使う作業になるからです。
そのため、誰とどんな関係で仕事をするのかが明確で、役割やルールがはっきり決まっている環境の方が安心して働きやすくなります。過度に人間関係を広げなくてよい職場や、仕事内容がはっきりしている職場は、負担が軽く感じやすいです。
これらの特徴を活かした仕事5選
ここまで紹介してきた特徴をふまえると、ADHD傾向のある人に向いている仕事は、決して「特別な職業」ではありません。重要なのは、自分の特性が活きる働き方・評価軸・環境が整っているかどうかです。
ここでは、僕自身の経験も含めつつ、代表的な仕事例を5つ紹介します。ただし、どの仕事も「ADHDなら誰にでも向いている」わけではありません。特性の出方や得意・不得意の内容によって、合う・合わないは人それぞれ異なります。その点も含めて解説していきます。
① Web広告運用(僕が選んだ仕事)
僕自身が転職後に選んだのが、このWeb広告運用の仕事です。Web広告は、数字で成果がはっきり見えるのが特徴です。クリック率、コンバージョン、費用対効果など、施策の結果がデータに表れます。
そのため「なんとなくの印象」で評価されることが少なく、自分の工夫や努力が数字で返ってくるのが大きなやりがいになりました。さらに、集中して一人で作業できる時間が多く、シングルタスク中心で進めやすいのも助かっています。
ただし、細かな設定ミスや確認漏れが命取りになりやすい側面もあります。僕もチェックリストや作業フローを仕組み化することで安定させる工夫を積み重ねてきました。この「仕組み作り」はむしろ得意だったので、うまくフィットした感覚があります。
② Webデザイナー・クリエイター職
デザインや動画編集、イラスト制作など、クリエイティブ要素のある仕事は飽きにくく、工夫や発想力を活かしやすい点でADHD傾向の人に向く場合があります。案件ごとに内容が変わるので新鮮さもあり、納品までに自分のペースで集中しやすい環境が作れます。
ただし、細かな修正依頼が多い現場や納期プレッシャーが強い案件では負担になることもあります。また、デザインそのものに強い興味が持てるかどうかも重要です。
③ コンテンツ制作(Webライター・編集・YouTube運営など)
文章執筆や動画企画、SNS運営などのコンテンツ制作は、ひとつのテーマに集中できるシングルタスク型の仕事です。自分の興味関心を活かしやすく、情報収集・深掘りが得意な人には向きます。
ただし、納期管理や自己管理能力が求められる側面も強く、先延ばし癖が強いタイプの人には苦しくなる場面もあります。タスク管理ツールやスケジュールの工夫が鍵になります。
④ データ分析・マーケティング職
数字やデータを扱う仕事は、成果が論理的に可視化されるため、感情的評価に振り回されにくい環境が作れます。仮説を立てて検証する思考プロセスは、好奇心や試行錯誤が得意なタイプにフィットします。
ただし、細かな計算ミスや条件設定の見落としが起こるリスクもあるため、ダブルチェックや仕組み化は重要です。また、数字に強い興味を持てるかどうかも相性を分けるポイントになります。
⑤ 在宅ワーク・フリーランス全般
時間や場所を柔軟に決められるフリーランスや在宅ワークは、「自分のペースで働ける」という点で大きなメリットがあります。通勤や人間関係のストレスが減ることで、余計な消耗を防ぎやすくなります。
ただし、完全に自己管理が必要になるため、タスク管理や時間管理が苦手な場合は逆に崩れやすい面もあります。逆に、習慣化や仕組みづくりが得意になってくると、一気に楽に働ける選択肢になります。
まとめ:仕事選びは「特徴」で考えよう
仕事選びで大事なのは、「何の職業に就くか」よりも「自分に合った働き方・環境が整っているかどうか」です。
ADHD傾向のある人は、集中力の波・飽きやすさ・感情の起伏・ミスの出やすさなど、特性によってつまずきやすいポイントが人それぞれ違います。だからこそ、職業名だけで選ぶのではなく、「自分にとって苦になりにくい条件は何か?」を知っておくことが、働きやすさを大きく左右します。
今回紹介したように、裁量のある仕事・シングルタスク中心の仕事・成果が可視化される仕事・工夫できる仕事・人間関係の負担が少ない仕事… こうした特徴を軸に考えることで、選択肢は自然と見えてきます。
僕はこれらの特徴を踏まえてweb広告の運用者という職業につけたことで、自分のペースで仕事をすることができたおかげで、長く仕事ができています。
ぜひあなたも自身の特徴を考えて、どんな仕事が向いているのか考えてみてください。