こんにちは、当ブログを運営しているしょうです。
私は会社員として10年以上働いてきましたが、「人よりミスが多い」「仕事が続かない」「評価されない」と感じる場面が何度もありました。
精神科で相談した際には「ADHD傾向があるかもしれない」と言われ、自分でも「どうしてうまく働けないんだろう」と悩んできた一人です。
そんな自分でも、働き方を見直し、環境を選び、仕組みを工夫することで、少しずつ「自分らしく働ける道」が見えてきました。
その「できない」は、本当に“あなたのせい”ですか?
「またミスしてしまった…」「自分って本当に仕事できないな」
そんなふうに、毎日のように自分を責めていませんか?
頑張っているつもりなのに評価されない。
同じように働いているはずなのに、自分だけが怒られてしまう。
どれだけ気をつけてもミスがなくならない——
もしかすると、その苦しさは“視点の持ち方”に原因があるのかもしれません。
今回は、ADHD傾向を持つ方が「できない」から抜け出すための視点の変え方についてお話します。
なぜ「自分だけ仕事ができない」と感じてしまうのか
他人と比べすぎるクセがある
職場には、サクサク仕事をこなす人もいれば、黙々と作業を進める人もいます。
しかし、ADHD傾向のある方は、そういった「他人の得意」を自分の「できなさ」と比較してしまいがちです。
たとえば、他の人が5分で終える作業に自分は15分かかったり、会議中に話についていけず置いていかれたり、雑談もうまくできず“できない人”と思われている気がしたりします。
これらは能力の差ではなく、脳の特性や処理スタイルの違いによるものです。
でも比較のクセが強いと、「自分だけ劣っている」という思い込みが強くなってしまいます。
小さなミスが大きく響く職場環境
ADHD傾向のある方は、抜けやすい・忘れやすい・気が散りやすいといった特性を持つことがあります。
それ自体は“特性”であり、決して本人のせいではありません。
しかし、ミスを「注意力が足りない」「やる気がない」と受け取られるような職場では、自信を失うスピードが加速してしまいます。
たとえば、指摘のされ方がキツく感じたり、繰り返し怒られて「自分はダメな人間だ」と思い込んでしまったり、自分の価値がわからなくなってしまうこともあります。
こうした状況では、本来の能力が発揮できないのも当然です。
「自分はダメだ」のループにハマる
ミスをする → 自信をなくす → 焦って空回り → またミスをする…
このループにハマると、自己肯定感はどんどん削られていきます。
「また怒られるかもしれない」「どうせうまくいかない」といった思考がクセになり、挑戦や工夫もできなくなってしまいます。
「できない」を変えるには、“視点”を変えることから始まる
苦手を直すのではなく、得意を軸にする
「できないことを克服しなきゃ」と思いすぎていませんか?
でも、すべての苦手を直すのは現実的ではありません。
むしろ、得意なことに寄せて働く方が圧倒的に効率的です。
たとえば、会話が苦手ならメールやチャットでのやり取りに切り替える、マルチタスクが苦手ならタスクをひとつずつ分解して進める、締切に弱いなら細かいステップでリマインダーを設定する、といった工夫が挙げられます。
“自分仕様の働き方”を意識するだけで、無理のないスタイルが見えてきます。
「努力」ではなく「仕組み」で補う
ADHD傾向のある方は、感覚や記憶に頼るとミスが起こりやすくなります。
だからこそ、仕組みでカバーすることが重要です。
たとえば、毎朝タスクをNotionやGoogleカレンダーに登録したり、「朝・昼・夜」で通知がくる仕組みを自動化したり、ルーティン化できる仕事はテンプレートにしておくといった方法があります。
脳にがんばらせるのではなく、外部に頼ることで抜け・忘れを予防できます。
環境によって“できる人”にも“できない人”にもなる
同じ人でも、環境が違えばまったく違う結果が出ることがあります。
たとえば、報連相がやたら多い職場では気を張りすぎて疲弊してしまう一方で、一人で集中できる仕事なら自然とパフォーマンスが出せる、というような違いがあります。
「環境が合っていないだけ」という視点は、自分を責め続けるループから抜け出す大きなヒントになります。
今日からできる「視点の切り替え」3ステップ
STEP1|「自分がラクにできること」を書き出す
人からよく頼まれる仕事、やっていてストレスが少ない作業、時間を忘れて没頭できることなどを思い出して、紙に書き出してみましょう。
“無理せずできることリスト”を作るだけでも、視点が切り替わりはじめます。
STEP2|苦手を無理に頑張らない。仕組みと工夫で軽くする
苦手を克服しようとするほど、自己否定の沼にハマりやすくなります。
それよりも、工夫で乗りこなす方がずっと現実的です。
たとえば、会議前に伝える内容をメモで準備しておく、頻出ミスは「自分用チェックリスト」で先回りする、覚えなくていいことはすべてメモ帳やアプリに記録しておく、などがあります。
STEP3|「今の環境が自分に合っていないかも」と疑ってみる
これは一番勇気のいることかもしれませんが、最も大きな変化を生む視点です。
自分の強みが活かせない職場、ADHD傾向への理解がない上司やチームにいる限り、「できる人」になるのは難しい可能性があります。
転職や部署異動も“逃げ”ではなく、戦略的な選択肢として検討してもよいのです。
まとめ|あなたは“変わる”必要なんてない。見方を変えるだけ
「仕事ができない」と感じる日々は、とてもつらいものです。
でも、それはあなたの能力が劣っているからではありません。
苦手にこだわらず、得意を活かす。
がんばるより、仕組みを使う。
自分に合った環境に身を置く。
この3つの視点を持つだけで、今よりずっとラクに働けるようになります。
あなたは、変わる必要なんてありません。
ただ、見方を少し変えるだけでいいのです。